ナイアルの徒然 うしみつモンストルオの感想 忍者ブログ
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諸々あってようやくゲット、クリアーしたのでレビュー。
(今更だけど、ちゃんと新品買いましてよ)

まず、立体視の恩恵。
絵本風のグラフィックが立体に起こされ、ちょうど飛び出す絵本的な効果を与える
これがお話の雰囲気にもマッチしていて良い。
意外に好感触だったのが透過。台詞枠の「後ろ」がちゃんと見分けられるのも良いのだが、オープニングでユータイリダツしたリンゼの絵が、今までにない効果を与えている。
この絵を見た時、初めて「なるほど立体視は凄い」と思った。

モデルと動き。
各キャラとも大変にかわいらしく、表情もころころ変わり良く動く。
3DSの画面サイズから、表情も動きも一画面で納めたいとなると、たしかにこの等身というのは正解。
一方でどうしても小さくなる手足の動きは、立体視によってきちんとパーツとして独立して見える。
振り付けも凝っていて、ダンスの「ため」や関節の動きなどの拘りが感じられ、いちいち見ていて飽きない。

お話。
各キャラともどこかおかしくてお人好し。彼らの間をリンゼが取り持って、だんだんと「人(おばけ)の輪」が広がっていく物語は、お約束ながら丁寧に描かれていて好感が持てる。
リンゼ本体側の事情の逼迫も語られつつ、「帰りたいけど別れが辛い」葛藤がきちんと伝わってくる。

システム。
基本タッチパネルでしか動かないが、さくさく軽快に動くのであんまりストレスはない。
シナリオモードではダンスのリトライが必ず会話を挟むのでちょっと面倒(できればリザルトに「もういちど」ボタンが欲しかった)なのと、「もどる」(キャンセル)が一挙に階層を戻ってしまうので、うっかり戻りすぎて困るくらいか。

ゲーム。
本編の難易度は比較的低め(リズム音痴で不器用な自分はちょっと一部苦労したけど)。
リズムゲーとして見た場合は一曲が凄く短いので不満が残るだろう。
曲数自体はそこそこあるのだが、ダンスモードの難易度変更がクリア後のオマケな上段階的に進めるしかないのもあって、「ガチのリズムゲー」としては残念な部分。
ミニゲームに関しては、クリアーするだけならさほど重要ではない。オマケとして流せる程度。
……ハイスコアを狙いに行くと凄まじい難易度になるのだが。


総じて。
愛情を込めて丁寧に作られた小品。
自分のようにかわいいリズムゲーが好きな人なら間違いなくお勧め出来るが、音ゲーマニアとかそっち方向には評価は低いだろう。
「ちょっと気軽に可愛いダンスと音ゲーを楽しみたい」という要望には十二分に応えてくれる。

とにかく「可愛いキャラの可愛い動きをいかに可愛く見せるか」に拘りまくった作品で、
パッケージや公式サイトの絵柄に惹かれるなら買って損はない。
立体化企画を持ち込んで断られたなども漏れ聞こえるが、実にもったいないと思う。
どーですか、ねんどろさん、今からでも遅くないと思いますよ。

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